東京光画館9月号 遠い昔と風の盆(後編)

9月1日今日から3日まで富山県富山市八尾町で「風の盆」が開催されています。
私が、初めておわら風の盆を訪ねたのは20歳の時で50年以上前です。
高校時代の友人が風の盆に行きたいけど一緒に行かないかと誘われたのです。
まだカメラを持つていませんでした。
その頃の風の盆の行事は観光客も少なく、今から考えると食うに困っている人々が寝る場所を求めて、解放されているお寺に集まってきているような風の盆だった。
小学校の「おわら風の盆」会場では司会者が
「そこの写真を撮っている人!お前だ!見物人の邪魔だ!お前だよ!」と叱っていた。
その頃は風の盆を訪れる人々を観光客という概念が無かったのだろう。
それから10年経過して2度めの風の盆をカメラを持って一人で尋ねました。
意気込んで行ったものの、結果はオイラが住んでいる町内の盆踊りと同じです。
まったく写真には風の盆が内在している風情が写りませんでした。
民謡の研究者・竹内勉が9月3日の門聞寺で追悼のおわらを踊っている人の写真を撮っている人に向かって「写真に「おわら」は写りません!心の中にあるものです。写真を撮る事はやめなさい」と叱っているのを思い出します。
人々の心の中にある、それぞれの人の「おわら風の盆」は写真では表せないのでしょう。
私はコダック赤外フイルムを使い、ラッテンフィルターで赤外フラッシュを自作して「おわら風の盆」を撮りました。
私の「おわら風の盆」は暗闇が主役のおわら節です。

 

コメント